誠の桜に止まる蝶
沖田さんの部屋に静かに入る。

沖田さんは眠っていた。

そっと寝顔をのぞく。

綺麗な寝顔だなあ。

そんなことを考えていると不意に腕を引かれてバランスを崩す。

「きゃあっ!!」

「蝶、捕まえた♪」

私は沖田さんに抱きしめられ形になっていた。

「なっ!沖田さん起きていたんですか?」

「うん♪そうだけど?」

笑顔でさらりと言う沖田さん。

「なっ!そんなさらりと・・・」

「本当に蝶だよね?」

「当り前じゃないですか。私が土方さんのようにみえますか?」

私はわざとおどけてみせる。

すると沖田さんは私をぎゅうっと抱きしめる。

「いいや・・・。本当に帰ってきてくれたんだね」

「はい・・・・。少しの間留守にしてすみません」

「本当に。さみしかった。」

素直にそういう沖田さんが私はすごい愛しかった。
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