誠の桜に止まる蝶
「沖田さん・・・。」

私は沖田さんを抱きしめ返す。

そして癒しの力を使う。

沖田さんの体が光、ふたたびもとに戻る。

「えっ?蝶いま、なにをした?」

沖田さんが驚く。

「えへへっ!癒しの力を使いました♪」

「え?」

「これでもう、血を吐くことはありませんよ?」

「蝶・・・」

「ねえ沖田さん?」

「ん?なに?」

優しく微笑む沖田さん。

その微笑みを見ると涙がこぼれてきた。

「え?蝶?どうしたの?」

沖田さんが慌てながらも涙をぬぐってくれる。
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