誠の桜に止まる蝶
「っどこにもいない・・・・」

私は途方に暮れる。

ん・・・・

もしかして、土方さんの部屋?

私は勢いよく土方さんの襖を開ける。

中には近藤さんと土方さんがいた。

「なっ!蝶!!」

土方さんは少し焦ったようにこちらを見る。

「総司、どこ?」

「おや、俺はしらね・・・・」

「隠したら、殺す。」

私は笑顔で告げる。

「ち、蝶くんっ!!そんな怖いことを言わなくても・・・」

「近藤さんは黙ってて。」

「押し入れだ。」

土方さんが観念したように話し出す。

私は押し入れを思いっきり開ける。

「あ、蝶。」

総司が焦ったように笑う。

「総司、みーつけた・・・」

「ぎゃああああああ!!」

総司の叫び声が屯所中に響き渡る。
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