誠の桜に止まる蝶
「でも！この時代の人は武士として生きています！私もこの時代で生きる以上同じように・・・」

「てめえ、なに言ってるんだ？」

私の声を土方さんが遮る。

「え？」

「確かに俺らは武士だ。だけどこの時代は武士だけが生きているわけじゃない。だかお前がらこんなものを背負うことはないんだよ。」

ぶっきら棒な言い方の中にも優しさが含まれていた。

「っこ・わ・・・・・い・・でか？」

「ん？蝶ちゃん？なんだい？」

近藤さんが優しく聞き返してくる。

「こんな私でも・・・ここにいていいんですか？」

やっとのことで声を振り絞る。

「もちろんさ。俺たち新撰組は君を歓迎するよ。」

みんなの優しさに涙があふれる。

「っよかったあ・・・私、不安だったんです。ここにいちゃいけないんじゃないかって・・・」

涙を流しながら一生懸命話す姿をその場にいた誰もが優しく見守っていた。
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