月の綺麗な夜に。
でも、今更出て行ける筈もない。
私が捨てたんだ…。
「中に入らないの?」
レオは言ったが、
『しあわせそうだから、いい!』
自分にいい聞かせながら、断った。
レオに、他の子達は見掛けなかったか尋ねたが、あとの子達は、上流の方を向いて歩いて行ったのを見た連中がいただけで、その先はわからないようだった。
なんて馬鹿な事をしたんだろう。
後悔しても、始まらないけど。
元気にしてくれている事を、心から祈らずには、いられない。
馬鹿なお母さんを許して……。