月の綺麗な夜に。
「チャゲ!こっちおいで!」
洋子ちゃんが呼ぶ声したが、まだよく目も見えてないのに、どうすればいいの?
「卓也ちゃん、お腹空いてるんかなぁ?」
「ちょっと待って。今、ミルクいれるから。」
鼻先にミルクのニオイがする。
『飲んでもいいの?』
洋子ちゃんが優しく、
「いっぱい飲んで大きくなってね。」
と言った時にはもう夢中で飲んでいた。
その味は今までの泣き疲れた私を優しく包んだ。
私の飲んでいる姿を2人は優しく見てるようだった。