月の綺麗な夜に。
お願いだから、怒らないで、ちゃんと教えて欲しい。
クロはゆっくり話し始めた。
自分が生まれた時のこと、
しばらくはみんなで楽しく暮らしたこと、
彼の兄弟みんなが、箱に入れられて知らない所に置かれた事、
そのなかで2匹は知らない誰かが連れて行ったこと、
残った自分ともう2匹は犬に追われて、離れ離れになってしまった事、
などを私にわかるように話してくれた。
『でも、家族じゃないの?』