月の綺麗な夜に。

『だって私、クロの事が気になるの。』



自分でもびっくりした。

そんな風に思っていたなんて口にして、気がついた。




「僕でもいいの?」


『なんで、そんな言い方なの?』



「僕は、馴合いの家族が欲しい訳じゃないから。」


彼の心は、容易には開かないだろう。
でも、一緒にいたら変わるかもしれない。




『あなたのお家に案内して下さい。』


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