晴、時々雨



「お嬢様、そろそろお出かけの時間でございます。」
『ええ、宜しくてよ。』


「お嬢様…」

『なによ。』

「今日も一段と美しくてございます。」

『な、なによ、いきなり。』

「いや、つい口にしたくなったもので。」

『ま、当然ね。私より可愛い奴なんていないんだから。』

「さようでございます。お嬢様は、学校でもモテておられるんでしょう。」

顔がにやついている。

『ええ、当然よ。』
(本当は全然モテていない。こいつ、分かって言いやがったな。)


『貴方も私に惚れて、好きとか言わないでよ。』

「お嬢様、好きでございます。」

『早速言うな!!感情全くこもって無いわ!!』

「これは失礼。しかしお嬢様。私は本当にお嬢様が好きでございます。私たち執事はお嬢様が嫌いではお使いできませんから。」

『まぁ、それはどーも。』
(なんか変な感じ…)


「お嬢様、そろそろ出発しないと遅れてしまいます。」

『おっと。あんたが変な事言うからよ。』


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