待ち受けカノジョ。


ガラッ!

ドアの開く音。


えっ、まだいたの?滝山ファン!


「奈緒~!」

「あ、なんだぁ~、桃香かぁ」

胸を撫で下ろす私に

「なんだとはなんだ!」

プクッとほっぺたをふくらませる桃香。


私は桃香のこのクセがかわいくて好き。


「そろそろ6時だよ、一緒に帰ろ?」


えっ、もうそんな時間!?

「うわっ、ヤバい!!」

バタバタと片付ける。


「奈緒、なんか用事でもあんの~?」

片付けを手伝ってくれながら言う桃香。


「へへっ、ちょっとね」


そうだよ。

ダサ子の私にだって、この後大事な用があるんだもんね!!
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