待ち受けカノジョ。
順平。

子供の頃から「よく変な夢を見るんだ」と私に言ってたよね。

私はとっさに「疲れてるのよ」ってあなたに言ったけど、実は動揺を必死で隠してたの。


夜中にあなたがトイレで吐いている気配を感じる度に、あの夢を見たんだと分かった。

どうしてあげたらいいのか、でもどうにもできない自分に腹が立って、本当に罪悪感でいっぱいだったのよ。

今でも、その夢に苦しめられているのでしょうね。


順平。

これから、あなたには酷な話をします。


でも、どうか心を乱さないで、最後まで落ち着いて読んでね。

事実を飲み込んで、それを乗り越えることができたら、あなたはもうあの夢をみることはないと思います。
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