待ち受けカノジョ。
画面を見た瞬間、オレは息をのんだ。

そこにいるはずの奈緒が…


いない。


「えっ!ええっ!?奈緒!?」


見えるのは、無機質に数字が並ぶ初期設定のカレンダーだけ。


「ちょっ…!ウソだろ、奈緒っ!?」

慌ててONとOFFを繰り返した。


何度やっても奈緒は現れない。


こんなの…ウソだ。

ウソだウソだウソだっ!!


携帯をバンバンとたたく。


電池換えれば直るはずなんだ!

また元気に笑う奈緒の顔が見れるはずなんだ!


「奈緒、出てきてよ!!奈緒ってば!!」

叫ぼうがたたこうが、カレンダーは何の変化もなかった。


「奈緒…?」

体中の力が抜ける。


なんで奈緒はいないんだ?


ハッ!!

オレの脳裏に最悪の考えが浮かぶ。


まさか!

体が凍りつく。


まさか……死?
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