待ち受けカノジョ。
♪~

突然鳴り響いた着信音に、心臓が止まりそうになる。


画面を見たオレは、なかなか通話ボタンを押す事ができない。


それは、

奈緒のおばさんからの着信だったから。


携帯は鳴り続ける。


今頃…

奈緒の体の方も、きっと…


唇をギリッと噛んだ。

震える指で、通話ボタンを押す。


「おばさん…?」


電話の向こうから、

耳を引き裂くようなおばさんの絶叫が聞こえてくる。


「滝山君!!奈緒が…奈緒がっ!!」

< 305 / 321 >

この作品をシェア

pagetop