待ち受けカノジョ。
「……えっ?」


背後から驚く声が聞こえて、そこにいた全員がバッと振り返った。


そこに立っていたのは、

ぷっくり光るピンクのグロスをつけ

長い茶色の髪をゆるく巻いて

前髪をバレッタでとめた

膝上スカートで黒いニーハイの…


「えっ?ダサ井!?」

女の子達が声を揃える。


奈緒は恥ずかしそうに顔を赤らめてうなずいた。


「ええ~っ!?」

どよめきとため息が両方交じり合う。

「もうダサ井じゃないじゃーん!!」


ざわめいた空気の中、千夏がこっそりオレに話しかけてきた。

「…アンタでしょ?変えたの。」

オレはドヤ顔でニヤッと笑う。


「奈緒はもう、オレのものだからね!」
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