待ち受けカノジョ。
クエスト系ゲームの曲をフンフン歌いながら、超ソッコーで家に戻る。

玄関で待ち構えていたのは…


「じゅんぺいク~ン」と微笑む

“父ちゃんがあらわれた!”

“勇者は10000Pのダメージをうけた!”


「……」

戦わずして敗北者のオレ。


全てを察して、大きな鏡の前のイスにおとなしく座る。


「じゃ、今回はホスト風にしちゃおうかな!」

オレの髪をクシで軽くとかしながらニッコリ笑っているのは、紺野ミナミさん。

「ハイ、どーぞご自由に…」


そう。

これがオレの“問答無用強制バイト”。

いわゆる、ヘアカットモデル。

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