それでも、いつか。
ガラッ
ふいに教室のドアが開く。
「ぬひょっ?!」
いきなりの事でマヌケな声が出るが、七海はいつもの事だから気にしない。
そこにいたのは、ハチミツ色の髪の色をしたイケメン。
え、てか誰っすか?
男はドアの前で教室を一瞥した後、ツカツカと中に入り教卓に立った。
「ねぇあの人誰?」
どうも知らないのは私だけみたいで、教室中がザワザワしている。
「ええっ?! 永空まさか知らないの?!井口先ぱ「おいお前」
「ふぇ?! わし?!」
シーン…
何故か一気に静まり返った。
え、なんかマズイこと言ったかなぁ?!
だって私見てる…よね?
内心アタフタ慌てながらも男を凝視する。
どう見てもイケメン。
ハチミツ色の髪、切れ長の目は全てを見透かされているよう。
「なんだよ」
見ていたことに気づかれたのか、どうやったらそんな声が出るのか不思議に思うくらいの、ひっくい声で威嚇されてしまった。
「い、いあ別に…」
「俺の顔なんか付いてっかよ?」
教卓を降り、一歩一歩私に近づいてくる。
「なぁ?」
スッと顎の下に手を入れ、顔を見させられ る。
「っ…」
どの角度から見ても綺麗な顔が段々近づいて…
ん?!