糖度∞%の愛【編集前】
「いつもメシの前に席を立ちますよね」
「……、」
「具合悪そうなときは、決まって甘いものを口に入れる」
「……、」
「それが一年続けば不思議に思います」
「…でもそれだけでソレを知ることは不可能だわ」
「…そこは、すいません。藤城(ふじしろ)さんに聞きました」
そこではじめて真帆の名前が出てきて内心舌打ちした。
口が堅い真帆がうっかり口を滑らせることは考えられないから、意図的にコイツに話したってことだ。
その理由も検討つかないし、話したことを私に伝えなかったこともすごくムカつく。
でもそこで真帆に対して苛立ちを募らせても話が進まないから、一つため息を吐いて気持ちを落ち着かせてから、「…で?」と続きを促した。