糖度∞%の愛【編集前】


「いつもメシの前に席を立ちますよね」

「……、」

「具合悪そうなときは、決まって甘いものを口に入れる」

「……、」

「それが一年続けば不思議に思います」

「…でもそれだけでソレを知ることは不可能だわ」

「…そこは、すいません。藤城(ふじしろ)さんに聞きました」



そこではじめて真帆の名前が出てきて内心舌打ちした。

口が堅い真帆がうっかり口を滑らせることは考えられないから、意図的にコイツに話したってことだ。

その理由も検討つかないし、話したことを私に伝えなかったこともすごくムカつく。




でもそこで真帆に対して苛立ちを募らせても話が進まないから、一つため息を吐いて気持ちを落ち着かせてから、「…で?」と続きを促した。

< 11 / 145 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop