糖度∞%の愛【編集前】



「カーボカウントって、どうやるんですか?」



彼方と付き合って、早くも1か月が経った。

素をすでに見せているから飾ることもしなくてよくて、最初に確信した通り私はどんどん彼方にハマっていってる。

それは彼方の容姿とか外見的なものなんかじゃなくて、付き合って1か月経ってもこうやって私の病気のことについて色々知ろうとしてくれている、真摯な姿勢にどんどん惹かれていく。



「食べるものの炭水化物量をざっと計算して、それに合わせてインスリンを注射するのよ」


詳しく説明すると自分でも分からなくなるくらいで、だから簡単に説明したのに「どう計算してるんですか?」と彼方は突っ込んで質問を重ねた。

私と同じで、一度疑問に思ったことは納得いくまで追求しなくちゃ気が済まない性質(たち)の彼方は、手に持ったグラスをぐいっと傾けて私の解答を待っている。

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