糖度∞%の愛【編集前】
どうしてそうやって、私が取り繕って隠していた部分をむき出しにしてしまうんだろうか。
私は結構最初から何でもできるとか、出来て当たり前だと思われることが多くて、だからこそこうやって努力していることを見破られたり褒められたりすることに慣れていない。
でも、彼方は私のことを本当に理解してくれているから、何でもない事のようにそう言ってくれる。
それがなにより嬉しくて、そのたびにどんどん彼方を好きになる。
ホント、年甲斐もなく毎日毎日彼方に恋してる。
それが恥ずかしくもあり、嬉しくもあり、そして怖くもある。
「それはアンタ、すっごい幸せな悩みだわ」
私と彼方のことを知ってる唯一の人物、そして彼方に私の病気のことを勝手に知らせた彼女、藤城真帆が、綺麗に手入れされた爪を私に突きつけた。