糖度∞%の愛【編集前】


それに一瞬たじろぎながらも、「でもさ、」と口をとがらせる。



「今までが今までだったから。 これだけ続いたのも、こんなに好きになるのもアイツが初めてで、正直どうしたらいいのかわからない」


恥を忍んで正直に言ったのに、真帆は取り合ってくれなくて「恋愛初心者めっ、」と毒づきながら私が少しだけ残してしまった味噌汁に何故かしょうゆをドバドバと注ぎだした。


もう飲まないから別にいいけど、もしそれを飲むつもりだったとしたらどんな嫌がらせだ。


視線で不満を訴えると、「甘々なアンタらにはこれくらいの辛さが調度いいわ」なんて、フンと顔をそむける。

理不尽な真帆の言葉に唖然として返す言葉もない私は、ただただしょうゆ色に染められていくお椀の中身を眺める。



「要するに、幸せすぎて怖いってことでしょう?」


やっと飽きたのかしょうゆをもとの位置に戻しながら、さっきとは打って変わって真面目な問いがかけられる。
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