糖度∞%の愛【編集前】
「あーぁ」と呆れているようでどこか面白がっている真帆の声。
その声で、この後のみんなからあるであろう質問の嵐にどうこたえようと頭の片隅では思うのに、背中のぬくもりをどかそうという気は起らなかった。
「言ったでしょう、沙織さん」
そんな私に追い打ちをかける様な言葉が続く。
「俺はあなたとの結婚もちゃんと視野に入れたうえで告白したんです。ちゃんとそれもつたえたじゃないですか」
喉が震えて言葉にできなくて、それでもなんとかコクリと頷く。
“結婚を前提に”
確かに彼方はそう言って告白してくれた。
ちゃんと覚えてる。
「それでも不安になるなら、何度でも伝えます」