糖度∞%の愛【編集前】


「なになに?“ブス”に“さっさと別れろ”に“オバサン”?」

「ッ!!」


どこから現れたのか、真帆が私の手の中のメモ用紙を覗き込んで何でもない事のように読み上げる。

思わず身体をそらして驚いた私に、「隠したいならロッカーでぼぉっと立ってるんじゃないわよ」と、当然の指摘。


そうよね、確かに無防備にこんなところでロッカーの中に入ってたメモに目を通してた私が……、悪いのか?


「勝手に見る方も見る方だと思うんだけど」


しっくりこなくて真帆に言い返すと、「そりゃそうね」とあっさりと認められて、なんだか私がしてやられた感が残る。


「でも、間違っても沙織はブスじゃないからそこは自信持っていいんじゃない?」


私の隣のロッカーを開けて、中からポーチを取り出した真帆が、ニヤリと笑ってフォローらしき言葉をくれた。
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