糖度∞%の愛【編集前】
入社してから仕事を教えていたと言えば聞こえがいいけど、実際には教えたことなんて数えるほど。
大学時代にこの会社でバイトでもしていたんじゃないかと疑いたくなるほど、仕事が出来たのだ。
それに私が教育係に指名されたとき、散々親友の真帆から“羨ましい”だの“役得”だのグチグチ文句を言われたから、その長身と容姿からコイツがモテるのは間違いないはずなのに。
浮いた話が一つもなかったコイツが私に告白してきたなんて、内心ビックリだ。
そんなそぶり2年一緒に働いてきた中で、ちっとも見せなかった。
しかも1年経ったときくらいからコイツの中で私は恋愛対象外だと確信して、取り繕うこともせずに地をさらけ出していたんだから、私が容姿に似合わず毒舌で、洒落た店より居酒屋が好きで、女らしくないことを知ってるはずなのに。
そんな私に告白するコイツを、ある意味勇者だと思う。