糖度∞%の愛【編集前】

本当にわからない。

彼方の態度は私に愛情がなくなったそれとは考えられない態度だ。



それなのに、あの可愛い子と腕を組み続けている。

その矛盾が示している答えが、一向に分からない。

分からないから怖くて、分からないからこそ知りたくない。


だって、私はこうなった今でも彼方が大好きで、彼方のそばにいられなくなることが怖くて仕方ないんだから。


「あの子、受付嬢らしいわ」

「え?」

「五月女と同期入社の受付嬢。可愛い容姿で結構な人気があるらしいけど、あの子が五月女狙いだっていうのは、同期の中では有名な話らしい」


スラスラと彼女のデータを述べる様子を、唖然としながら見つめる。

そんな情報、だれから聞き出したの。 ……なんて、怖くて聞けない。
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