糖度∞%の愛【編集前】
ふざけんな、ふざけんな、……ふざけんな。
俺が、どれだけの想いで彼女を手に入れたと思ってる!?
長い時間をかけて、彼女を理解して、やっと手に入れて。
なのに、……どうして俺はこんなことやってるんだ。
怪我させたのだって、“自業自得だ”と切り捨てればよかったものを。
どうして、何より大切にしなくちゃならない存在を、何より愛しくて仕方ない存在を、不安にさせてるんだ、俺は……。
「……っ、何やってんだよ!!」
今日仕事終わりにあの女とのことにキッパリ決着をつけて、その足で沙織のところへ向かうつもりだったのに。
決着をつけることが出来てもなにより大切なものを失ったんじゃ元も子もない。
何度電話をかけてもつながらなくて、かけながら向かった彼女の部屋は真っ暗で、何度インターフォンを鳴らしても中からは物音一つしなかった。