糖度∞%の愛【編集前】
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あのしばらくの間離れていた反動なのかなんなのか、前よりも彼方が私にくっついてくるようになった。
それは家の中ではもちろんのこと、会社でも。
業務に支障をきたすことはことはないんだけれど、なにかと顔を出して昼休みはもちろん食堂で相席、帰宅も一緒で出社は前日泊まった時とかは当然のごとく一緒にくる。
おかげで私が彼方と一緒に出社してきたときは、彼方と朝まで一緒にいたと言っているようなものだぞ、とニタニタ笑いの部長に指摘される始末。
食堂でいつも彼方と一緒の私と食べている真帆には、ため息まじりにしみじみ言われた。
「いい加減、私違うとこで食べていい?」
と。
「それでもそれをうっとうしく感じない私はもう末期だ」
仕事が終わってロッカールームで反省猿のように項垂れて呟くと、
「末期も末期、不治の恋の病の末期患者だわ」
相変わらず辛辣な言葉をはく真帆。