糖度∞%の愛【編集前】
私の右隣に真帆、左隣には違う部署の同期。
そして前の席には初対面の男が三人。
さっきされたばかりの自己紹介を鵜呑みにするならば、左から弁護士、内科医、麻酔科医。
顔はそこそこ、性格は全然分からない、歳は左から31、28、25。
他にも詳細な自己紹介をされたけれど右から左へ聞き流していたために、全然思い出せない。
その間にも真帆の自己紹介は続いていて、私の頭の中はどうやったらこの場から逃げ出せるか、それだけだった。
たまには行ったことない店を新開拓しよう、なんて言葉に釣られて入ったこの店で、先に来ていた4人の席に有無を言わさず座らされて現状に至るわけなんだけど、誰が何と言おうとこの場は“合コン”で間違いないだろう。
確かに真帆に合コンに行こうとは言われていたけれど、言われてから結構経っていたしてっきりその場限りの冗談かと思っていたのに、時間差でのこれだ。
やっぱり真帆には敵わない。