パパとママは高校生


しばらく入口までの長い道をなずなと歩いていたら


服の裾をグイッと引っ張られた。


何かと後ろを見たら


なずなが不安そうな顔をしていた。


「薺?どうしたの?不安?」

薺(ナズナ)はゆっくりとコクんとした。


何が不安なのかな?


「薺どうして不安なの?」

私は薺と目線が合うようにしゃがんだ。


そして首をひねってきいた。


薺は閉じてた口をひらいた
「あのね…本当のママがね、」

「うん…」

今にも泣きそうな薺。



私はそっと薺を包んだ。


何となくわかった。


きっと大きな建物が施設だと思ったんだ……捨てられるとおもったんだよね…


「ママ温かいね…」


少し笑顔な薺が言う。


「そうかな?薺。心配や不安は要らないよ。ママはずっとなずなのそばにいるからね?」


「うん!!!ママ大好き♪♪」

「うん♪ママも薺が好き!」


私達は笑いあってなずなが抱っこしてほしいと言うので抱っこして、入口に向かった。



薺は見た目以上に軽くて、きっと今までろくなものを食べていなかったんだ…


私は抱っこしている手に力を込めた。



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