男性恐怖症な私(仮)
Ⅰ
『かーなたっ』
そえ呼ばれて振り替えるとそこには親友の盛岡梨乃(モリオカリノ)が居た。
『また男嫌いだーとか言われてるの?』
そう言いながら、さっき廊下で噂していた一年生の方を見る。
『まぁ、言いたきゃ言わせておけば良いよ』
そう言って視線を反らす。
窓側にある自分の席からグランドを見る。
今はお昼休みで、グランドでは元気に走り回る男子がチラホラ。
『叶多は男嫌いじゃなくて男性恐怖症なのにねー。』
そう言いながら、梨乃は持っていたパックのミルクティーをズズーと吸う。
『同じようなものなんだよ、他人からすれば』
男性恐怖症も男嫌いも、興味ない人から見たらそうとしか見えないんだ。