スーパーフォアと生徒会長
その瞳はこちらをまっすぐ見つめ、眉をひそめてこちらをキッと睨んでいる。

間違いない。この前の子だ。


──『自然に、前会ったときから可愛いなと思って気になってた、名前教えて~とか言って、そのままアド交換とかすればいいんですよ』

『馬鹿、そんな小っ恥ずかしいこと言えるか』

『えーーいつもの幸大くんなら言ってるようなことじゃないですか。幸大くん、なんかえらく情けないですね…』

『何ィッ!へっ、アドレスぐらい手に入れてきてやらぁ!!』──


*といった具合で、田中幸大はあの時山田雄輝からアドバイスをもらっていた。

*幸大に対する雄輝の情けないですね発言は、もちろん単純な幸大をやる気にさせる確信犯のものである。


「今日は」

「あっ、千浩ちゃん!」


俺が話そうとした途端、達也があの子に親しげな挨拶をした。

えっ、知り合い…?


「高橋じゃないか。バイクで学校に乗り入れてくるのはやめろ」

「高橋じゃなくて達也って呼んでよ」

「そんなこと言われても…」


やっぱり、この子も達也を知ってるっぽい。

おいおい、お前らは一体どういう関係なのだ??



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