スーパーフォアと生徒会長
千浩ちゃんの言葉で、俺ら二人はピタリと固まった。


「高橋、いい加減なことを言うな。私はまだお前と付き合うつもりなど無い」

「千浩ちゃぁぁん……」


達也にばっさり言い放つと、今まで俺へはキリッとした表情しか見せなかった千浩ちゃんが、少し微笑んでこちらを向いた。


「可愛いだなんて嬉しいぞ。そういえばお前の名前を聞いてなかったな」

「俺は田中だ。達也とはタメなのだ」

「下の名前は?」

「幸大」

「よし、覚えておこう。私は中村千浩。よろしくな」


やっぱり、可愛い…。


「あーよかった」

「いきなりどうした」


さっきから達也放置だけど気にしない。


「前千浩ちゃん怒ってただろ。だからヤな顔されるかと思って」

「前は前、今は今だ。私は第一印象だけで人を判断しない」


おおおお、すげぇイイ子じゃねぇか…


「ただ、バイクで学校に入ってくるのは良くないぞ。高橋も、タバコはやめろと言っているだろう」


生真面目でメリハリのある性格っぽいのだ。
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