スーパーフォアと生徒会長
『うーん、もしかしたら…。少し前、駅で柄の悪い三人を喧嘩で倒したことがあるんだ。それが族の奴らだったのかもしれない』

「へぇー…」

『三人が一人を捕まえて無理矢理連れていこうとしていた。その理由はわからないが、とめようとしたら、三人がいきなりかかってきたんだ。で、つい…』

「ち、千浩ちゃん色々やっちゃってるんだな…」


俺はカツアゲやリンチみたいな汚いマネはしねぇ。

暴走はするけど…。


『そういうのを見ると放っておけなくなるんだ。喧嘩とかはあまりしたくないと思っているのだが…。それでも相手からかかってきたら、つい熱くなってしまって』


そんな感じでしばらく電話は続いた。

物凄く喧嘩が強いけど、中身はすげー真面目なんだな、千浩ちゃん。


『それと、今日はありがとうな』

「えっ?」


ありがとうの一言で、思わずドキッとしてしまった。


『お前たちがいなかったら、私はどうなっていたかわからない。きっとあのまま族の奴等に…』

「い、いやそんな…当然のことをしたまでなのだ」

『ちょっとカッコよかったぞ』


…電話を切った後、↑の言葉を思い出して悶えたのは言うまでもない。



その後、俺は直管仕様だったSFにマフラーを取り付けた。

久しぶりの静かな音…。

これで暴走は卒業するか。

このバイクを見た千浩ちゃんに、嫌な顔はされたくないのだ。



*WildNessは解散した。

*WildNessを潰したという形で噂は広まり、三人は一部で、良い意味で少し有名となった。

*たちの悪いチームを潰した上、少しだけ幸大が変わるキッカケとなった千浩。
色々な意味で最強なのかもしれない。


「なーっはっはっはっはー!俺の知名度もうなぎ登りなのだー!」


*はて?
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