スーパーフォアと生徒会長
*朝。

*田中幸大たちは近くのコンビニに集合することにしていた。


フォンッフォンッ

絶好調のSFでいつも行くコンビニに乗り入れる。

おっ、千浩ちゃんが来ているのだ!


キィィ‥


フルフェイスのメットを脱ぎ、挨拶をする。


「…はぁっ。おはよう千浩ちゃん」

「おはよう。いい朝だな、…って金髪!」

「おー」


千浩ちゃん、いつも見る時より化粧がしっかりしている。

やっぱ学校の時と私服の時と使い分けてるのか。

私服+化粧ってだけで、随分女の子らしくなるものだな…。思わず見とれてしまう。

と、千浩ちゃんもこちらの顔をじっと見つめていた。

可愛いというか、美しいという感じの顔立ち。

それに見つめられて、平常でなんていられない。


「黒髪の方がよかった」

「……………」


高鳴っていた俺の心は、その一言で一気に萎えた。


「ところで、長ズボンをはけと言うからデニムをはいて、靴はスニーカーにしておいたが、これで大丈夫だろうか?」


もちろん俺の指示。


「おう。あと長袖の上着持ってるか?」

「パーカーを持ってきた」


バイクに乗るのに肌が晒されてるのは良くないからな。

俺も普段は人のこと言えねぇけど。


「ヘルメット、私のも用意してくれたのか?」

「ああ。借り物だけどこれを使ってくれ」


手渡したフルフェイスを受けとる千浩ちゃん。




< 32 / 42 >

この作品をシェア

pagetop