最弱!?なカレ
「なんで?」
那月君は眉間にしわを寄せて言う。
「機械は信用してないの。あと、運動を兼ねてかな」
「ぶはっ。おまえおもしれぇ奴!」
そう言ってあたしの頭をぐしゃぐしゃにする。
「ちょ…止めてよ」
あたしは那月君の手を頭からはがそうとする。
「なぁ、おまえ料理作れる?」
那月君はあたしの抵抗を無視し、頭に手を置いたまま。
「うん、普通程度には……」
そう言って、やっと手をはがすことに成功したあたしは安堵する。
作るために買い物したんだし?
「じゃあオレのも作って」
当たり前のように言う那月君。
そしてあたしも
「別にいいよ」
と当たり前に答える。
一人分だけ作るって大変なのよね。