Tenjin graduation

と。

「琉先輩！」

廊下の突き当たり。

琉の背後から声がした。

見れば、数人の生徒と教師。

アリスカ、眼鏡男子、しまじろう、監督までいる。

「なぁにウジウジしてるんだい、琉らしくもない…うへへへへ」

監督が鬼太郎ヘアを掻き揚げる。

「私達の事なら、心配要りませんよ」

「いつまでも琉先輩に迷惑かけられませんから」

アリスカと眼鏡男子が顔を見合わせながら言う。

「おめぇが大人の心配なんて、十年早ぇんだよ！さっさと卒業しちまえ！」

満面の笑みで叫ぶしまじろう。