蒼の王国〜金の姫の腕輪〜
‡〜秘密の友達〜‡
俺の名前は木坂快(キサカカイ)。
今日で十才になった。
木坂家は、早宮の家にずっと仕えてきた一族で、じいちゃんは早宮の家令だ。
使用人を束ね、当主の補佐をしている自慢のじいちゃんだ。
俺は生まれてすぐに、当主の孫の蒼葉姉ちゃんが住むこのお屋敷に両親と引っ越してきた。
父ちゃんがこの屋敷の家令。
母ちゃんはメイド頭で、蒼葉姉ちゃんは、俺の母ちゃんを”第二の母”だって言ってる。
そうなると、俺は蒼葉姉ちゃんの”弟”って事になる。
俺は姉ちゃんが大好きで、いつかこのお屋敷の執事になって、役に立ちたいと思っている。
だから、いつも側にいる柚月春臣は、俺のライバルだ。
仕事の方でも、俺が姉ちゃんを好きって事でも、絶対に負けたくない相手だ。
そんな俺は十才になった今日、柚月が知らない姉ちゃんの秘密を知っている事を知った。
〔み〜み〜ぃ《かい〜きたよ〜》〕
「おっ久しぶり”イル”。
一人なのか?」
〔みゅみ〜みむ《そう〜これ》〕
「何だ?
うぉ、カッケェ。
これ木か?
腕輪だよな?
ブレスレットっ」
〔みみみゅ〜ぅみっみっ《ここのかざりは〜ひめしゃまがつけた》〕
「この三つの石?
スッげぇ、きれいだ」
〔みみっみみむ〜《おたんじょうびっおめでとう〜》〕
「おぅ、ありがとなっ。
へぇ〜。
まじで気に入った。
…そういやぁ、前から気になってたんだけど、姫様ってどんな人なん?」
〔みみっみみっ《きれいなひめしゃま》。
みみゅ〜みみ《ソウハひめ〜だよ》〕
「ん?
ソウハ?
蒼葉っつた?
蒼葉姉ちゃんの事?」
〔みゅぅ〜《そう〜》〕
「えっ、じゃぁ、この石つけたってのが蒼葉姉ちゃんって事?
…俺が貰うって知ってんの?」
〔みみ?みみゅ〜みみ《しらないよ?おともだちにあげる〜っていってある》〕
「う〜ん。
姉ちゃんは”イル”達を知ってるんだ。
よしっ。
”イル”一緒に来てくれ。
姉ちゃんにお礼言いたいし、俺がお前らを知ってるって事言っておきたい」
〔みみみ?みみゅぅ〜みむ《いまから?いいよ〜いく》〕
「よっしゃ。
今なら邪魔な柚月のヤツもいないし、チャンスだ。
行くぞ、胸ポッケに入って」
〔みみ〜っ《わ〜い》〕
「レッツゴー!」
〔みゅ〜!《ご〜!》〕
俺の名前は木坂快(キサカカイ)。
今日で十才になった。
木坂家は、早宮の家にずっと仕えてきた一族で、じいちゃんは早宮の家令だ。
使用人を束ね、当主の補佐をしている自慢のじいちゃんだ。
俺は生まれてすぐに、当主の孫の蒼葉姉ちゃんが住むこのお屋敷に両親と引っ越してきた。
父ちゃんがこの屋敷の家令。
母ちゃんはメイド頭で、蒼葉姉ちゃんは、俺の母ちゃんを”第二の母”だって言ってる。
そうなると、俺は蒼葉姉ちゃんの”弟”って事になる。
俺は姉ちゃんが大好きで、いつかこのお屋敷の執事になって、役に立ちたいと思っている。
だから、いつも側にいる柚月春臣は、俺のライバルだ。
仕事の方でも、俺が姉ちゃんを好きって事でも、絶対に負けたくない相手だ。
そんな俺は十才になった今日、柚月が知らない姉ちゃんの秘密を知っている事を知った。
〔み〜み〜ぃ《かい〜きたよ〜》〕
「おっ久しぶり”イル”。
一人なのか?」
〔みゅみ〜みむ《そう〜これ》〕
「何だ?
うぉ、カッケェ。
これ木か?
腕輪だよな?
ブレスレットっ」
〔みみみゅ〜ぅみっみっ《ここのかざりは〜ひめしゃまがつけた》〕
「この三つの石?
スッげぇ、きれいだ」
〔みみっみみむ〜《おたんじょうびっおめでとう〜》〕
「おぅ、ありがとなっ。
へぇ〜。
まじで気に入った。
…そういやぁ、前から気になってたんだけど、姫様ってどんな人なん?」
〔みみっみみっ《きれいなひめしゃま》。
みみゅ〜みみ《ソウハひめ〜だよ》〕
「ん?
ソウハ?
蒼葉っつた?
蒼葉姉ちゃんの事?」
〔みゅぅ〜《そう〜》〕
「えっ、じゃぁ、この石つけたってのが蒼葉姉ちゃんって事?
…俺が貰うって知ってんの?」
〔みみ?みみゅ〜みみ《しらないよ?おともだちにあげる〜っていってある》〕
「う〜ん。
姉ちゃんは”イル”達を知ってるんだ。
よしっ。
”イル”一緒に来てくれ。
姉ちゃんにお礼言いたいし、俺がお前らを知ってるって事言っておきたい」
〔みみみ?みみゅぅ〜みむ《いまから?いいよ〜いく》〕
「よっしゃ。
今なら邪魔な柚月のヤツもいないし、チャンスだ。
行くぞ、胸ポッケに入って」
〔みみ〜っ《わ〜い》〕
「レッツゴー!」
〔みゅ〜!《ご〜!》〕