蒼の王国〜金の姫の腕輪〜
‡〜魔女と言う存在〜‡
ナーリスが訪ねてきた日は、どう言う顔をして良いのか分からなかった。
他人との付き合い方が分からなかったからだと思う。
それと多分、照れくさかったのだ。
やたらと頭を撫でまわされるし、”好きよ◎”と言っては抱き締められる。
気軽に話をされると言うのにも慣れていなかったから、初めは会話さえも上手くできていなかったと思う。
ナーリスの話は、話し方は軽いのに、内容が無視できないものだったりする。
笑いながら人の心を見透かすような事を言う。
だから、ナーリスに会った日は、とても疲れた。
今まで使った事のない頭を使っている様で、新鮮で刺激があるけれど、なかなか馴れない。
そして何より、ナーリスはただ遊びに来るだけの人ではなかった。
『西に二つ行った町で、な〜んか嫌な気配がするのよ〜☆
ちょっと行って探ってきなさいな◎』
そう言われてラダに半ば強引に連れられていけば、荒廃した屋敷の地下に、魔物化した大蛇がいた。
『あそこの貴族の屋敷ね〜何か、人を食うんだって〜☆
怪談みた〜い☆
調査してきて◎』
そう言われてみれば、呪いの指輪が原因だった。
他には、盗賊団や怪しい組織の壊滅。
ある薬の材料の調達…。
多々あるが、これをどれも、”ちょっと買い物してきて☆”的に言われるのだ。
ナーリスは問題事を持ってやってくる。
だからこそ、馴染みのラダでさえあまり会いたがらない。
絶対に厄介事を押し付けられる。
それはもう、下手をすれば命懸けの問題が回されてくる。
クウルに訊ねた事がある。
『”魔女”とは、どんな存在なのです?』
『〔一般的には、恐れられる存在ですが、彼らは決して悪い存在ではありません。
確かに常識はずれな事をしますから、一般的な規格からは外れがちですが…。
それが、恐れられる原因の一つでしょうな。
”魔女”とは、人族達が付けた呼び名です。
わたくし共は彼らを”世界の守護者”、”次元の柱”と呼びますのぉ〕』
『守護者?柱?何か役目があるのですか?』
『〔そうですじゃ。
わたくし共、”ナルス”が森の気を整える事と同じです。
彼らは、世界の気や秩序、律を正す役目を負っているのです〕』
”魔女”達は世界を守護する者。
彼らがする事、せよと言った事は、世界に必要な事であり、解決しなくてはならない事だ。
それがどんな難題であっても、解決しなければ、この世界に生きる者達に悪い影響を及ぼしてしまう。
逆に言えば、世界に異常をきたす事になる事象にのみ関わってくる。
彼らが関わった時点で、それは解決しなければならない事象であるとの警告なのだ。
ナーリスが訪ねてきた日は、どう言う顔をして良いのか分からなかった。
他人との付き合い方が分からなかったからだと思う。
それと多分、照れくさかったのだ。
やたらと頭を撫でまわされるし、”好きよ◎”と言っては抱き締められる。
気軽に話をされると言うのにも慣れていなかったから、初めは会話さえも上手くできていなかったと思う。
ナーリスの話は、話し方は軽いのに、内容が無視できないものだったりする。
笑いながら人の心を見透かすような事を言う。
だから、ナーリスに会った日は、とても疲れた。
今まで使った事のない頭を使っている様で、新鮮で刺激があるけれど、なかなか馴れない。
そして何より、ナーリスはただ遊びに来るだけの人ではなかった。
『西に二つ行った町で、な〜んか嫌な気配がするのよ〜☆
ちょっと行って探ってきなさいな◎』
そう言われてラダに半ば強引に連れられていけば、荒廃した屋敷の地下に、魔物化した大蛇がいた。
『あそこの貴族の屋敷ね〜何か、人を食うんだって〜☆
怪談みた〜い☆
調査してきて◎』
そう言われてみれば、呪いの指輪が原因だった。
他には、盗賊団や怪しい組織の壊滅。
ある薬の材料の調達…。
多々あるが、これをどれも、”ちょっと買い物してきて☆”的に言われるのだ。
ナーリスは問題事を持ってやってくる。
だからこそ、馴染みのラダでさえあまり会いたがらない。
絶対に厄介事を押し付けられる。
それはもう、下手をすれば命懸けの問題が回されてくる。
クウルに訊ねた事がある。
『”魔女”とは、どんな存在なのです?』
『〔一般的には、恐れられる存在ですが、彼らは決して悪い存在ではありません。
確かに常識はずれな事をしますから、一般的な規格からは外れがちですが…。
それが、恐れられる原因の一つでしょうな。
”魔女”とは、人族達が付けた呼び名です。
わたくし共は彼らを”世界の守護者”、”次元の柱”と呼びますのぉ〕』
『守護者?柱?何か役目があるのですか?』
『〔そうですじゃ。
わたくし共、”ナルス”が森の気を整える事と同じです。
彼らは、世界の気や秩序、律を正す役目を負っているのです〕』
”魔女”達は世界を守護する者。
彼らがする事、せよと言った事は、世界に必要な事であり、解決しなくてはならない事だ。
それがどんな難題であっても、解決しなければ、この世界に生きる者達に悪い影響を及ぼしてしまう。
逆に言えば、世界に異常をきたす事になる事象にのみ関わってくる。
彼らが関わった時点で、それは解決しなければならない事象であるとの警告なのだ。