大好きな君と
いいよねっ!彼氏が居る人は!彼氏とラブラブで帰ればいいんだから!
雨の勢いがさらに強まり、物凄い音を立て、道路にあたっている。

そんなときに空しく1人で歩いて行く。

「入れよ」

私の後ろから声がすると頭の上に傘が来て雨が当たらなくなった。
こんなことしたの誰・・・?

振り向くとそこには、まったく濡れてない春登が居た。

「別に良いよ。風邪ひいて学校休みたいもん♪」

私は傘から出ると、スキップで進んでいく。

「気持ちいいよ~♪このままで、居たいなぁ!!」

両手を広げ、雨を全身で受け止めた。

「傘・・・」

春登は私にお構いなしに、私の上に傘を広げてきた。
勿論、雨は当たらなくなり・・・

「行こ」

私の横に入り、相合傘状態で歩き出す。

「もぉっー!雨、雨、雨ー!!」

ぶぅっとほっぺたを膨らませ、拗ねたように見せる。

「ホントは傘あるくせにー、待ってたんだ?俺の事。」

「へっ?」

私は傘から手を出して雨を浴びていた左手を自分の横へと戻し、春登を見つめ、問いただす。

「傘忘れたんだよ?」

ほらっと両手を差し出し、傘を持っていない事をアピールした。

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