大好きな君と
「あっ、そぉそぉ、斎藤さんも、そぉ、思いますよね~♪」

いきなり話を振ってくる。

「へっ?なにが?」

「いやぁ~、さっきの授業の藤田先生、すっごい桂っぽいんですぅ~。桂なんですかぁ?
春登君に言ってもぉ、答えてくれないんですぅ・・・」

藤田先生とは地理担当の先生。
最初はヅラって噂もあったけど、違うみたい。

「藤田先生・・・ヅラなわけないじゃん?おっかしぃー」

・・・?

明香が私の後ろから答える、由紀ちゃんのブリッコさにイライラしてる見たい。

明香はまだまだ圭吾とラブラブなんだぁ~!

「へぇ・・・?・・・明香さんってすっごく怖いですぅ~」

シュンと弱い雀みたいな顔した由紀ちゃんは春登に瞬間的に抱きつくと
春登は頬を染めだした。

「春登くぅ~ん、あとで学校案内して?ね~ぇ~良い?お・ね・が・い」

「別に・・・・?」

「わぁ~い!ありがとぉっ♪春登君だぁ~いすき♥」

キャピキャピと子供のように喜ぶ由紀ちゃん。
茶髪のショートカットが印象的。

「大好き?・・・由紀ちゃんって彼氏いるんじゃないの?」

嫌みを言う。

「彼氏ぃ~?春登君の事っ?あたし、彼氏何て居ないけどー?春登君の彼女になってあげてもいいよぉ?ハハ!」

また、抱きついて春登の顔を見つめる由紀ちゃん。

目の前でそんなことしないで。

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