大好きな君と
別れの時
私は、あの日から暇な日があれば春登と買い物をしたりした。
私自身が楽しめてとても最高だった。

でも、一つ一つ時間は過ぎてゆき、別れの時はすぐ過ぎて行った。



「やだぁ~いっちゃやだぁ~~~」

旅立つ前の春登の前で泣きじゃくる由紀ちゃん。

「電話したりしろよ?」

春登に携帯を見せながら言う圭吾。

「私の事忘れちゃダメだからね?」

涙目で言う明香。

私は最後くらいは笑顔でいようと決めていた。
私は、必死に涙をこらえていた。

「春登・・・遠距離でもずぅーっと彼氏で居てね?私も・・・っ、、、」

最後の最後で涙があふれ、私は泣きじゃくり、言葉を発せなかった。
すると春登は私をだいてくれた。

春登に包まれ、春登の臭いがイイ臭い。

今までの事がよみがえり、涙がさらに溢れた。

春登は、なにも言わず、ただ、抱き続けてくれた。

「顔あげて?」

優しくそう言い、顔を上げた。

「好きだよ。」

「私も。」

そして私たちは初めてのキスをした。

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