大好きな君と
「はぁ~」と深いため息一つ、

「名前は?」

「へ??」

沈黙した空気の中、最初に声を出したのはあいつ。隣の男。

「だーかーらー、名前」

イライラしたのか、おなかの底からだしたような声そして、髪をかきながら聞いてくる。
見た目・・ヤンキ-っぽいので、一つ一つの行動が怖く感じれた。

「さいと・・・う・・・ゆ・・うり・・です」

ゆっくりと口を開き、名前を述べた。

「あぁ?聞こえねーよ」

ひぃっ。怖すぎです。。。

「斎藤悠里って言ってんでしょ!?」

あぁ・・・いつものすぐキレるキャラが・・・
高校生はおとなしキャラで行こうって決めたのに。。。

「悠里ちゃん?よろしく。俺は春登(ハルト)!」

そう言うと私の手を強引に握ってきた。

「はぁ・・・」

私はそれに握り返した。
すると、ハルト・・・はニコッとイメージとは違う微笑みを見せた。

「なんて・・・呼べばいい?」

視線を廊下にうつし、床を見つめながら聞く。

「はるとでいいよ^^」

「はぁ・・・」

栗色の髪の毛がなびいている。
ってか、なんで私がはるとと一緒に立たされるの?
あり得ないっ


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