Do you love“me”?
だけど。
「冗談」
そこからスッと離れた稜君。
「え!?」
プチパニックを起こして何が何だかわからない私に、稜君は笑って言ったんだ。
「美月ちゃんのこと、大事にするよ」
「稜君……」
「いつかは、全部もらうけどねー」
「……っ!!」
「あははっ! 美月ちゃん、顔真っ赤ー!!」
「顔ぐらい赤くなるでしょ!? からかわないでよ!!」
前に立つ彼の胸を両手でグッと押すと、その両腕をギュッと掴んだ稜君が、屈んで顔を覗き込む。
「もう一回言って?」
私に向けられる真っ直ぐな瞳も、
「俺のこと、好き?」
少しだけ低くなるその声も。
「大っっ好き!!」
これからは、全部私だけのもの。
ねぇ、おねぇー?
今だったら私、おねぇーの気持ちがわかる気がする。
もう私は、稜君以外の人を好きにはなれそうにもないし、万が一、何かが起きてしまったら、自分よりも稜君の事を守りたいってそう思えた。