Do you love“me”?

目を丸くする私を見て、フッと優しく笑った稜君は、

「――んッ」

開いた襟の鎖骨の辺りに、口づけを一つ落とした後、そこをペロリと舐め上げ、スッと顔を上げた。


「やっぱり綺麗。美月ちゃん、肌が白いから、ちょっと目立つかも」

そう言って、そっと触れた私の鎖骨の辺りには――稜君によって付けられた、紅い印。


「花火の時から、ずっとこうしてみたいって思ってたんだよ?」

「知らなかったでしょ?」と付け足して、目を細めながらそこを指で撫でる。


それが凄く気持ちよくて……。

体中に鳥肌が立つ。


「他の男になんか触らせない」

そのまま髪を撫でた稜君は、一瞬真顔になると、固まって動くことの出来ない私を見てまた笑い、立ち上がった。


「いつでもそうやって寝てたら、襲っちゃうよー?」

「だ、誰のせいよ!」

多分顔が真っ赤になっているであろう私が、乱れた服をパタパタと整えながら起き上がると、稜君はその腕の中に私をギューッと閉じ込めた。


「んー? 俺以外にいないでしょ?」

人の心臓の状態なんて微塵も解っていない様子の稜君を、恨めしそうに見上げるけれど。


「ん? なーに?」

その理由が本当に分かっていないのか、彼は目の前でキョトンとした表情のまま首を傾げる。


「心臓、おかしくなるかと思った」

「へっ?」

「ドキドキしすぎて、おかしくなるかと思った!!」

膨れなが言う私に、稜君は子供みたいに笑いながら言ったんだ。


「そんなの、俺はずっと前からだもーん!」


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