Do you love“me”?
「稜君?」
あれ?
全く反応を示さない稜君は、私の顔をボーっしながら見つめるだけで……。
これはもしや。
「……起きて、ない?」
「起きて……る」
茶色のフワフワの髪の毛は、所々寝癖が立ってピョンピョンしてるし。
「ぷっ!」
なかなか見られないレアな稜君に、堪えきれずに吹き出してしまった。
「稜君、寝癖」
そのまま髪に手を伸ばすと、その手をパッと掴んだ稜君が、私を引き寄せて腕の中に閉じ込める。
「おはよー」
「お、おはよう」
「ん~……、眠い」
「えっ!? ちょっと!!」
眠いと呟いた稜君が、私を腕に抱きしめたまま、再びパタンとベッドに倒れ込む。
「稜君、もしかして朝、苦手?」
「そうなんだよねぇー……。でも今日はちゃんと起きるよー。デートだし」
そう言ってヘラッと笑う稜君の体温は、やっぱり私を幸せな気持ちにしてくれた。