Do you love“me”?
「お先に頂きましたー」
「ましたぁー」
おねぇーに続いてリビングの扉を抜けると、男性陣は目の前のソファーでコーヒーを飲みながら寛いでいた。
「ちゃんと温まったー?」
「うん! ポカポカ!」
満面の笑みを浮かべる私を見て、稜君が手招きをする。
「よし! じゃー、髪乾かすから座ってー!」
「うん!」
元気に返事をした私は、いつものように、稜君の足の間に腰をおろした。
稜君の指先が私の髪をサラサラ撫でて、すごく気持ちがいい。
そんな私達を見て、航太君の隣でコーヒーを飲み始めたおねぇーは、すごく嬉しそうに――だけど、ちょっとだけ切なそうな顔で笑っていた。
もしかしたらおねぇーも、昔の自分と今の私を、どこか重ねて見ているのかもしれないと、その表情を見て思った。