Do you love“me”?
「美月ちゃん?」
「……はぁい?」
「……」
「な、なぁに?」
「誤魔化さないっ!!」
「だってー!」
「“だって”じゃないっ!!」
「しょうがないじゃんっ! ドア開けたら、目の前に航太君がいたんだもん!」
「でも、その後もしばらく見てた!!」
どうやら全てを見ていたらしい稜君は、相変わらずプリプリとしながら唇を尖らせている。
「えへっ」
なんて、笑ってみても許してくれないだろうけど。
「ん~~~っ!! “ごめんなさい”はっ!?」
「ごめんなさーい」
「“もう稜君以外の身体を見つめません”はっ!?」
「もう、稜君以外の……肉体美に見惚れません」
「ぬーーー!! 許さんっ!!」
そう言いながら、私の髪をグシャグシャとかき混ぜる。
「ぎゃぁーー!! ボサボサになるからやめてっ!!」
「知らない!! ボサボサになっちゃえっ!!」
あぁ、よかった。
こんな風に、普通に出来て……本当に、よかった。
きっと大丈夫。
私はどんな状況になったって、稜君が好きで好きで仕方がないのだから。
きっと私は、笑って“また空を見ながら、頑張ろうね!”って、言えるはず。