Do you love“me”?
「もう、わかってると思うけど」
そう前置きをして、真っ直ぐその瞳を見つめ、キミに精一杯の言葉を贈るんだ。
「愛してる」
「――……っ」
「心の底から、愛してる。だから――」
必死に悩んで、考えて。
「結婚して下さい」
それでも結局、俺が口にしたのは、信じられないくらいシンプルな言葉達。
それでも、俺はわかっているから。
「りょ……くんっ」
「なーに?」
「嬉しすぎて、言葉が出ない……っ」
「あははっ!」
俺の気持ちが、全部全部キミに伝わるって、わかっているから。
「世界で一番、幸せにするから」
「……」
「結婚してくれる?」
「――うんっ!!」
顔を覗き込みながら口にした質問に、美月ちゃんは、とびきりの笑顔で答えた。
「やったぁー!!」
「えっ!? ちょ、ちょっと!!」
その返事が嬉しすぎて、美月ちゃんを抱き上げた俺はバタバタ暴れる彼女を抱えたまま、メリーゴーランドみたいにクルクル回ってみたりして。
「やだやだー!! 怖いよー! おーろーしーてぇー!!」
「あははっ! 暴れると落ちるよー」
「いやー!! てゆーか、みんな見てるからぁー!!」
美月ちゃんの言葉に周りを見廻すと、俺達に興味深々な視線を向ける、外国人の皆さん。
いや、ここでは俺達が外国人なんだけどね。
「みんな、俺達が羨ましいんじゃない?」
「へっ!?」
俺に抱き上げられたまま、素っ頓狂な声を上げたその顔を見上げる。
「だって俺達、世界で一番幸せなんだから」
そう言って笑う俺に、一瞬驚いたように目を見開いた美月ちゃんだったけれど……。
――次の瞬間。
「じゃー、見ちゃうのもしょうがないか!」
少しだけ顔を赤くした美月ちゃんは、本当に楽しそうに、幸せそうに笑ってそう言った。