Do you love“me”?
「えっ!? えっ!? 何コレ!!」
ドアを開けたのと同時に、慌てる私の足元にパタパタとやって来たのは、いつかのミニブタ!!
「いやーー!! 可愛いっ!! 可愛すぎるっ!!」
大興奮するおねぇーの声に、何故かミニブタまで興奮し出して人の周りをますます元気に駆け回る。
「ど、どうすればいい!? ねぇ、どうすればいいのっ!?」
見ているだけのおねぇーは“可愛い!!”で済むのかもしれないけど、足元でパタパタされてる私は、どうしたらいいのかわからない。
う、動いても平気!?
でも脚とか踏んだらどうしよう!!
私の心配をよそに、少し落ち着いた様子のおねぇーが足元からスッとミニブタを抱き上げた。
「小ブタちゃん、お名前はー?」
彼女はやっぱり、どこまでも呑気だ。
「おねぇー……怖くない?」
「えー! 怖くないでしょ!? だって、噛んだりしないよ?……多分」
最後に付け足された“多分”が若干気になるものの、そーっと小ブタちゃんに手を伸ばす。
「……温かい」
「そりゃそーでしょ!」
人の気も知らずにケタケタと笑ったおねぇーは、
「ほいっ!」
「えぇっ!?」
小ブタちゃんを私にパスして、自分は持って来た袋の中身をテーブルの上に並べ始めた。
「私、ゴハン作っておいてって頼まれてるから、美月は小ブタちゃんと遊んでて!」
「えっ!? 私も手伝うよ!」
そう言った私に、ちょっと残念そうな視線を向けた彼女は、それをそっと逸らして言ったんだ。
「お気持ちだけで」
どうせ……。
どうせ私は、お料理が苦手ですよっっ!!
「わかったよっ!! じゃー私はこの子と遊んでます!!」
「うん。助かります」
にっこりと笑うおねぇーをひと睨みした私は、半分不貞腐れながら小ブタちゃんに向き直った。