Do you love“me”?

「……え?」

彼らの言葉を聞いて、なぜか小さく痛んだ私の胸。


「ちょっと、最上さんっ!! 誤解招くような言い方しないで下さいよ!!」

「誤解も何も、事実だろ?」

「最上さん!! あの、妹さん!! えぇっと……」

「美月です」

「美月さん、誤解ですからね!! 俺、美青ちゃんに、そういう感情ないですからね!!」

慌てて訂正をする稜君に、私は笑いながら口を開いた。


「おねぇーは、本当に優しくて、可愛くて、誰からも愛される人なんです」

「え?」

「お日様にまで、愛されちゃって」

そう言って、太陽が降り注ぐ大きな窓を指差す。


「だから、稜君の気持ち解ります」

にっこり笑うと、彼はビックリしたように、目を見開いた。


「美月ーっ!」

「すみません。母が呼んでいるので、行きますね! 受付、宜しくお願いします」

またお母さんが私を呼ぶ声が聞こえて振り返った私は、稜君と最上さんにペコリと頭を下げて、足早にその場を後にしたんだ。


――おねぇーは、たくさんの人に愛されている。

それは友情的にも恋愛的にも、本当にたくさんの人に。


「はぁ……」

心の底から大好きな、おねぇー。

それなのに、器の小さな私が抱いてしまうのは、ほんの少しのコンプレックス。
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