Do you love“me”?
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「美月! 遅くなってごめんっ!」
「おー、やっと来た! 相変わらず遅刻魔だねぇ」
「ごめんってば! だって……すごい人達、いっぱいいるんでしょ!? 気合入れて、いい男ゲットしなきゃと思って!」
ワケのわからない言い訳をして、何やら鼻息を荒くしている幼馴染の中川 結衣(なかがわ ゆい)の服装は、確かにいつもよりも気合の入った女度の高いもの。
そんな彼女に、私は呆れたような白い目を向けた。
「ちょっとー……。あんた、おねぇーの結婚祝いに来たんでしょ!?」
「冗談に決まってんじゃん! 私だって美青ちゃんにはいっぱいお世話になったんだから、お祝いくらいしたいもんっ!!」
ちょっと膨れて――多分、本心であろう言葉を口にする。
うちと結衣の家は同じ団地、同じ列の七軒隣。
私達が小学三年生の時に、結衣が今の家に引っ越してきた。
それからずっと仲良しの彼女は、おねぇーとも仲良し。
「結婚式も出たかったなぁ」
「土日も仕事あると大変だね」
「ホントだよ。てか、あんたも普段はあるでしょ?」
「まぁねぇ」
「でも、二次会だけでも間に合って良かった!」
嬉しそうに笑った結衣に、私も笑顔を返して歩き出した。